はじめに
最近ですが普段根城にするFF14で「コスモエクスプローラー」なるコンテンツが始まりました。いろいろとハードなコンテンツで、波に乗るにはコンテンツそのものをやるより、需要の上がる飯などをジャンジャン売って、マケボの相場が落ち着く1~2週間後に儲けたギルでエモートなどを買い、そこではじめてコンテンツを進めるのが最適解の気がするフェリーさんです。ゴールドラッシュで儲けたのは道具を売った人です。
さて、今回取り上げる2024年の旅行では、四国に3度も足を運ぶという謎の行程を経て、東京へ戻り、その後伊豆大島へ向かうという、かなりイレギュラー(私にとってはレギュラー)なものでした。いわゆる「限界旅行」の類です。このクレイジーツアー「Ferry Mobility Rally 2024 ~3300km Endurance Challenge ~」3日目を以下にご紹介します。
注意
※価格やダイヤ、使用車両などの変更により、完全に同じルートを辿るのは難しいかもしれません。もし参考にされる場合は、事前に綿密な計画を立てられることをお勧めします。
3日目:まずは「モーニング」から… 64.7km
今日の最終目標は鯛めしを食べることです。この日の宿は大阪で予約しています。三宮駅近くの喫煙所で一服した後、梅田へ向かいます。目的地はなんば方面を経由するので、阪神電車の方が便利なのですが、今回は、鉄道系走り屋コミック(二次創作)の金字塔として名高い、マルーンカラーの電車に乗ることにします。原作?では複線ドリフトをかますシーンがありますが、実際の電車は、安全のため、ゆっくりと梅田駅に入線しました。Hankyu very much…良い電車でした。ここから、御堂筋線に乗り換え、動物園前駅まで向かいます。

梅田の一帯は「ダンジョン」と呼ばれています。しかしご安心ください、私はFF14で数多くのインスタンスダンジョンをガンブレイカーというタンク職で攻略しています。それに私はニュータイプです。深さと瞬発性を両立させた思考能力と空間認知能力があります。とはいえガンダム世界ではないので状況を一変させる能力でもなく、単に変な人と言われる要素の1つに収まっています。家電要塞ヨドバシカメラを見たら地下に入り、御堂筋線から新世界を目指します。動物園前駅周辺は、独特の雰囲気があります。写真をまず100枚くらい取りたいですがその気持ちを抑えてしまうような実態が見えてきます。まずは、モーニングを食べに行きましょう。名古屋のモーニングは、ドリンク代のみでトーストとゆで卵が付いてくるのが定番ですが、大阪のモーニングは一味違うようです。

ここは、ジャンジャン横丁にある「福政」というお店。モーニングの有名店です。モーニングセットを注文すると、生ビールに塩昆布、ゆで卵が付いてきます。残念ながら、コーヒーではありませんが、コーヒーをビールに置き換えれば、確かに立派なモーニングです。ゆで卵と塩昆布で、あっという間にビールを飲み干し、代金を払って店を出ます。


第10区:松山へ ~今旅程3度目の四国へ~ 378km
今宮戎神社でお守りを購入し、阪堺電気軌道の吊り掛け駆動サウンドを堪能した後、御堂筋線で千里中央駅まで向かいます。とはいえ、千里中央に鯛めしのお店はなく、「まつやま」という場所にあるらしいです。ここから少なくとも300km以上離れているようです。ここで役に立つのが、大阪モノレールと伊丹空港です。とりあえず搭乗手続きと軽食を済ませておきましょう。動線の中に、土産物店が効果的に配置されており、ついつい買い物をしたくなるような作りになっています。明石焼きを食べながら、搭乗までの時間を待ちます。このゲーミングチェアも素敵です。今回の飛行機は全日宗(ANAウイングス)。使用機材はDHC-8 Q400、つまりプロペラ機です。ああ…昨日の飛行機事故の番組が思い出される。


DHC-8 Q400は、実質的にはジェット機と言えるようなエンジン構造(B787やA320neoが、超低バイパス比エンジンを採用したことで、ジェット機との明確な違いが少なくなっています)と、特筆すべき「空飛ぶノイズキャンセリングイヤホン」を搭載しています。エンジンに関する説明はやや高度な概念が含まれるため、ここではノイズキャンセリングイヤホンだけ説明します。プロペラ機は一般的に騒音が大きいと言われていますが、騒音と逆位相の音を出すことで、機内の騒音を低減しています。ボンバルディア時代の古いCRJよりも静かだそうです。エンジンが回転すると、決して静かとは言えませんが、ノイズが打ち消されているような気がしなくもありませんが、若干のノイズが残ります。しかし、これは些細な問題なのでほとんど気にならないでしょう。プロペラ機といえばやはり揺れが気になるという人が多いのではないかと思います。結論から言うと全く揺れませんでした。R/W32Rから勢いよく離陸し、大阪の空へと舞い上がります。神戸の西側あたりで、ベルト着用サインが消灯しました。この日は、気流が安定しておりほとんど揺れを感じません。春先は、ウインドシアー(風の急変)が発生しやすく、地表付近は揺れやすいのですが、GWに近いこの時期は、気候が安定しているのかもしれません。

ドリンクはコーラを選びます。気圧が低いため、シュワシュワ感の強いうちにすぐに飲み干します。できれば、ゼロカロリーコーラが良かったのですが無いものは仕方ありません。とはいえ、量が少ないので、糖質を気にする必要はないでしょう。飛行高度はFL160、対地速度は約550km/hで順調に進み、今治付近で降下を開始します。さて、今回の機材には、なんと酸素マスクが装備されていないそうです。少しドキッとしましたが、実際には問題ないとのことです。飛行高度が25,000フィートを超えることがないため、酸素マスクは必要ないそうです。毎回、上限ギリギリの高度を飛行するわけではありませんし、万が一、機内の与圧が低下した場合でも、比較的短時間で安全な高度まで降下できるため、心配ないとのことです。
飛行機は、松山空港に到着しました。ブレーキがかなり強くかかりました。目的の誘導路に入るため、約1,000m前後の距離で減速したようです。この機材は、プロペラ機としては珍しく、スポイラーも装備しているため、揚力を効果的に減らし、タイヤのグリップを高めやすいのかもしれません。要は、メインギアにかかる荷重が増えるということです。

ANAウイングスの機材と乗務員の皆様に感謝し、空港を後にします。3度目の四国です。本当に、四国には縁がありますね。松山空港では、様々な誘惑が待ち構えています。まず目に飛び込んでくるのは、蛇口から出てくるみかんジュースです。松山に降り立った観光客から、数百円を搾り取って蛇口をひねらせるという巧妙な罠です。このような誘惑には負けないと思っていた10秒後、私の財布から数百円が消え、お店のスタッフの手に渡っていました。確かにみかんジュースは美味しい。この日の松山は暑かったので、水分補給にはちょうど良かったです。
松山編 ~ほんとうの目的地へ~ 14.8km
松山空港編

松山市内までは、リムジンバスで移動します。距離はそれほど長くありませんが、運賃はやや高めに設定されています。かの有名な空港アクセスがハードな広島空港リムジンバスの、1kmあたりの運賃が約29円なのに対し、こちらは約139円(JR松山駅で計算)と、なかなか強気な価格設定です。この運賃が乗務員の待遇改善に繋がることを期待しています。
宇和島風鯛めし
大街道で下車し、いよいよ、今回の旅の目的の一つである、鯛めしを堪能します。鯛めしと言っても、宇和島風の鯛めしです。TKG(卵かけご飯)の要素が大幅に追加されています。さらに、「さつま」という郷土料理も頼みます。薩摩の要素は一体どこへ行ったのでしょうか?「薩摩ホグワーツ」なみにパワーワード系料理名です。これで松山旅行の目的は達成できたので、ここからは「帰宅」モードに入ります。

道後温泉
まず、帰路の第一弾として押さえておきたいのは、道後温泉です。ところが残念ながら、当時は工事中だったため、足湯だけ利用することにします。飛鳥乃湯も設備的には素晴らしいのですが、いかんせん人が多すぎるため、今回私は遠慮しておきます。道後温泉は泉質そのものよりも、歴史的な価値に重きが置かれているので、温泉街の散策を楽しむことにします。



ほら、控えめな主張のローソン。観光地にあるコンビニエンスストアは、周囲の景観に溶け込むように、色合いを調整するという習性があります。これは、両生類や爬虫類の、カエルやカメレオンが、外敵から身を守るための擬態と同じ仕組みだと考えられます。その代わり、外敵がいない場所では、本来の色を出すそうですが、観光地の店舗で働く店員さんたちは、その擬態の対象外らしく、いつもと変わらない接客をするそうです。

次に向かうのは、道後温泉の象徴的な建造物、「道後ヘルスビル」です。見てください、所狭しと並んだ看板の数々。いかにも欲望を満たす街という雰囲気が漂ってきます。あいにく、私には相方がいるので、このようなお店に行くことはありませんが、歌舞伎町でもなかなか見られない、この開き直ったド直球の景観にはある種の感動を覚えます。道後は温泉だけでなく、このようないかがわしい魅力的な店舗も非常に強いのです。実を言うと道後温泉に行く前に申し訳程度に松山城に立ち寄りましたがベタな観光地なので紹介はしません。モビリティラリーには若干ノイズ分が多めだからです。

JR松山駅につきました。この頃は高架化前です。少々呪われたようなフォントが印象的な我らが偉大なる地元福島の喜多方ラーメンの看板があります。閉店したのか明かりはありません。松山市駅とは対象的に異なるゴースト的な雰囲気がこのフォントの持ち味を引き立たせてくれます。さて、この日の宿は大阪に予約してあります。しかしどう見てもここは松山です。どうやらJR松山駅から、「ホテル」行きの送迎バスが出ているそうです。大阪までかなり時間がかかるのですが、本当に大丈夫でしょうか?
第11区:ホテル「おれんじおおさか」 290.3km
ホテルに向かうバスが来ました。またしても伊予鉄です。バスに乗り込むと、早速、チェックインの書類が座席ポケットに入っていました。移動中にチェックインの手続きを済ませてくれとは、またしても合理的なシステムで感動を覚えます。数え切れないほどのトンネルを抜け、到着したのは、愛媛県の某所。西条市という場所だそうです。どうやら、ここがホテルの入り口のようです。

どう見ても、やや大きめの建物ですが、ホテルには見えません。受付も2人しかいません。まずは列に並び、チェックインを済ませます。その後、発行された紙を持って上のフロアへ向かいます。やはり待合室という印象が強く、宿の雰囲気はありません。係員の指示に従いゲートへ向かうと、なぜかもうホテルです。そう、ここはオレンジフェリーの「おれんじおおさか」という船の中。朝には大阪南港で「チェックアウト」ができます。とはいえ、北海道航路のフェリーによく乗る私にとっては、約8時間の航海は、やや短く感じます。さくっと寝てさくっと下船しましょう。

まず、特筆すべき点は、全室個室であることです。雑魚寝の部屋はありません。その代わり、一番下の等級の部屋の鍵は、内鍵のみです。そのため、部屋にいる時は安全ですが、荷物を置いて外へ出る場合は、地球ロックなどある程度の対策が必要です。椅子などを上手く活用して、スーツケースなどを固定すると良いかもしれません。


お風呂は、大浴場とシャワールームがあります。私は、シャワールームで済ませました。とはいえ、暑いので、最後の3分間を水行にして、体の熱を冷まし、安眠の準備をします。24時近くに就寝しました。…おやすみなさい。
瀬戸内海は、基本的には穏やかな海ですが、数多くの島々が点在し、内海のため、浅瀬も多くあります。そのため、フェリーは、必然的に直進できず、何度も旋回を繰り返しながら進むことになります。瀬戸内海航路には外洋航路ほどではないにせよ、「寝るスキル」が求められるのです。旋回時には、ローリングで船体が多少は傾くため、寝ていると、どうしても眠りが浅くなりがちです。