Ferry Mobility Rally 2024 ~3300km Endurance Challenge ~ DAY2

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はじめに

今回取り上げる2024年の旅行では、四国に3度も足を運ぶという謎の行程を経て、東京へ戻り、その後伊豆大島へ向かうという、かなりイレギュラー(私にとってはレギュラー)なものでした。いわゆる「限界旅行」の類です。このクレイジーツアー「Ferry Mobility Rally 2024 ~3300km Endurance Challenge ~」2日目を以下にご紹介します。

注意

※価格やダイヤ、使用車両などの変更により、完全に同じルートを辿るのは難しいかもしれません。もし参考にされる場合は、事前に綿密な計画を立てられることをお勧めします。

うどん県TAKAMATSU

2日目。うどん県高松。うどんの王国です。高松に来たからには、改札を通るのと同じ感覚でうどん屋へ行かなければならないという、暗黙の義務が発生します。ただし、香川県は、うどんの消費量が多いため、糖尿病の罹患率が全国的に見ても高いというデータがあります。糖質制限には、十分注意したいところです。とはいえこの疾患は、体質や遺伝的な要素も大きく影響するため、機会があれば疫学的な観点からのデータも見てみたいです。おそらく、風土病的な背景も関係しているのではないでしょうか。

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第7区:マリンライナーとか ~OKAYAMAへ~ 74.8km

うどんで数時間分の燃料を補給したら、早々に四国を脱出します。第7区は、快速マリンライナーです。グリーン車で大都会OKAYAMAの手前まで一気に走り抜けます。オタクの思想ですと、橋梁やレールなどの構造物を眺めるために1階指定席がマストな気がします。しかしながら撮影時は朝です。万が一撮影時にホームでしゃがんでる女性のスカートの中身が…ということになってしまえばmp4ファイルはアップできない代物になりますし、それ以上にコンプライアンスや法令上の問題が発生します。大人しく車端部のグリーン席にしました。瀬戸大橋はやはり壮大ですね。茶屋町で下車し宇野方面へ向かいます。そう、今回は大都会岡山には立ち寄らないのです。227系電車。宇野駅まで向かいます。宇野駅では、車窓の左手にヤマダデンキが見えます。店舗の規模からして、小商圏向けの店舗のようです。あ、いましたね、末期色の電車。

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第8区:四国汽船あさひ ~宇高航路追体験~ 22.8km

宇野に来たということは…そうです、宇高航路です。厳密に言うと、宇高航路そのものはすでに廃止されていますが、直島を経由することで、事実上の宇高航路を追体験することができます。今回乗船するフェリーは、四国汽船の「あさひ」です。この船は、ランプウェイを使って乗船します。行きつけのフェリーではボーディングブリッジからの乗船が多いので、新鮮な体験です。乗客の7割は、インバウンドのようです。

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フェリーが出航します。瀬戸内海の荒波という言葉が好きですが、内海のため基本的には波が穏やかです。とはいえ、航行する船舶の数は多いため、トラフィック処理という意味では、大変さもあるのかもしれません。この航路からは少し離れていますが、来島海峡などが良い例でしょう。

隣町へ行くような所要時間で、直島に到着します。オチから言うと、乗り継ぎ便も同じフェリーなのですが、宇野港では最終目的地までの乗船券を購入できない仕様のため、直島で一度下船し、乗り継ぎ便の出航までの10分間に、乗船券を発券してもらう必要があります。大型連休などの繁忙期は、時間的に厳しいかもしれません。

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次の目的地は高松。そう、私は帰ってきた。うどんの成就のために…さて、雨が降ってきました。デッキから船内へ移動し、休憩がてら座席を見てみましょう。船舶だけあって、空間に余裕があります。さすがのシートピッチです。飛行機では真似できない居住性です。そういえばBluetoothのイヤホンを持ってきました。「あさひ」で挿すBluetooth…感情に任せて俺を◯しますかァ!? 敵だったこの女のためにィ 全権大使のOREO!?それは「アサヒ・サス・ブルトゥス」(FF14紅蓮のリベレーターに出てくるNPC)でしたね…

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第9区:健康ランド(?)あおい 124.5km

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さて、フェリーは高松港に到着しました。そういえば、最近よく耳にする「令和ちゃん特有の0-100の気候」のせいか、4月なのに蒸し暑く、汗をかいたので、お風呂に入りたい気分です。まず、高松駅前のうどん屋で腹ごしらえをし、海沿いにある「健康ランド」へ向かうことにします。「あおい」とかいう店みたいですね。健康ランドへは、無料送迎バスが出ているので、それに乗って向かいます。

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ここは港みたいな海沿いですね。事前にオンラインで「入場券」を購入していたので、建物の中へ入ります。へえ、海の上に建っているんですね。あれは、沸かし湯の煙突でしょうか?鮮やかな青と白のストライプが印象的です。それからしばらくすると、建物がなぜか「漂流」し始めます。私の人生は、予測不可能なことの連続です。このような状況にも動じない、図太さだけが取り柄です。漂流し始めて5分ほど経つと、どこからか脳裏に焼き付くような歌が聞こえてきます。唐突に歌詞に施設名が出てきます。「二人を結ぶジャンボフェリー」と…

ネタばらしをします。ここはジャンボフェリーの「あおい」という船の中です。ただ、ジャンボフェリーでは、旅客やスタッフのプライバシー権などの関係で客室内の大部分の撮影が禁止されているため、船外の写真と、飯テロになりそうな写真が中心になります。今回利用したのは一番下の上級グレード、プレミア席ですが、平日ということもあってか、プレミア席に乗客はほとんどいません。ボーイング777のような比較的大きな私の体を横にしても全然余裕があります。それどころかブース貸し切りです。プレミア席には、様々な特典が付いています。足湯や浴室が利用できる点もその一つですが、残念ながら設備点検のため利用できませんでした。この時点で、「健康ランド」としての大義名分を果たすことができず、しかもこの日は雨のため、プレミア席利用者専用の屋外デッキにも出ることができません。ただの割高な席になってしまいました。あーあ、どうすんだよこれ…仕方がないので、プレミア席専用のコーナーで、コーヒーを飲むことにします。うん、良い豆を使っていますね。つまりフェリーあおいでは、主にトイレとうどんを済ませただけで、終わってしまいました。非常に残念な結果です。フェリーは、このあと小豆島坂手港を経由して、神戸港へ向かいます。

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仕方がないので、船外の様子を撮影します。こちらは、阪九フェリーの船ですね。私が初めて乗船した長距離フェリーのキャリアですね。大変直球でアレなのですが、ファンネル(煙突)がだいぶ不格好です。これは排ガスの浄化装置なのだとか。だいぶ前に、船舶の燃料に関する規制が変わり、基本的には、硫黄分の少ない重油が使用されるようになりました。従来の重油も使用できますが、その場合は、排ガス浄化装置の設置が義務付けられるそうです。阪九フェリーをはじめとする、SHKライングループのフェリーでは、このような不格好なファンネルをよく見かけます。

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もう神戸です。向かいのバースには、宮崎カーフェリーの船が停泊しており、まもなく神戸港に到着します。西日本のフェリーは、せっかちな印象を受けます。早く降りろという圧が強いです。北海道航路のフェリーに慣れている人は、そう感じるかもしれません。神戸港では、有料の送迎バスが運行されています。確か、日本一短い国道を通ったはずです。

神戸編:この旅程で初めてかつ唯一のホテル

朝からうどんばかり食べていたので、さすがにうどんは避けたく、前日に食べられなかったタイ料理のリベンジをすることにします。3食うどんは胃腸炎になれば体験できますからね。トムヤム風のラーメンと、「ネーム」というタイの生ハムを注文しましたが、残念ながら、私の口には合いませんでした。「まずい」と言うつもりはありません。私の味覚の好みに合わなかっただけです。最近は、コンテンツや商品に対して、自分の好みに合わないものを「よくない」「悪」と決めつける風潮が強いように感じます。商売には、必ずターゲット層があり、その層に受け入れられてセールスが良ければ、それで良いはずです。自分の物差しを、あたかもきちんと校正された計測器のように振りかざし、それを正義とするような風潮は、日本人特有のものかもしれません。元来、日本では、統一された価値観やスキルを持つ人々が、共通の言語の下で暮らしてきました。しかし、今は、多様な考え方が認められ始めた時代です。私は、そのような風潮にNOを突きつけたいのです。

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入浴したいという欲求は、宿泊先のホテルで満たすことにします。今回はカプセルホテルに宿泊します。一人旅にはちょうど良いですね。まるで成り行きのように聞こえるかもしれませんが、しっかりと計画を立てているので、予約内容を伝え、脱衣所へ向かいます。荷物をロッカーに突っ込んで服を脱ぎ、全裸にホテル指定のパンツ一丁になり、お風呂へ向かいます。うまくは語れませんが脱衣所をハブとして浴室とキャビンの動線がしっかり出来ています。すごいシステムですね。一体誰が、このようなシステムを考えたのでしょうか?このような合理的なアプローチを思いつく人は、かなり頭の切れる人物に違いありません。もし私の上司に、このような発想をする人がいたら、面白いだろうなと思いました。

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さて、私は福島県民です。どこを掘っても温泉が出るような土地で育ちました。しかも、温泉の種類が豊富で、温泉が銭湯のような存在になっているため、純粋な沸かし湯としての銭湯が少ない土地柄です。つまり、私の舌は肥えているのです。そのため、温泉の泉質そのものよりも、浴槽の種類や、システム化されたオペレーションに強力な魅力を感じました。

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お風呂でさっぱりした後は、カプセルに戻り眠りにつきます。カプセルにはテレビが設置されていますが、放送されていたのは、飛行機事故に関する番組でした。ずいぶん前(私が生まれる遥か前です)の東亜国内航空の胴体着陸事故の映像のようです。随分と機内が広々としたYS-11ですね。おそらく、ここは異世界(そういうスタジオ)なのでしょう。…というボケはさておき、明日飛行機に乗る予定の人が見たら、気が気ではないでしょうね。特に、プロペラ機であるDHC-8 Q400やATR-42などに乗る人にとっては…おやすみなさい。

DAY2総移動距離:222.2km 通算移動距離:1483.6km

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